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2007-07-20

【インド】初の女性大統領誕生へ

19日に行われたインド大統領選挙(国会議員と各州議会議員による間接選挙)で、国民会議派を中心とする与党連合・統一進歩同盟(UPA)と共産党系左翼戦線、大衆社会党などの中道・左派連合が推すラジャスタン州のプラティバ・パティル州知事(もと上院副議長)の当選が確実となった。対抗馬でヒンズー右派のインド人民党を中核とする国民民主同盟(NDA)が推すバイロン・シン・シェカワット副大統領(もとラジャスタン州首相)は 21日の開票を待たずに敗北を宣言した。パティル氏はインド初の女性大統領となる。
議院内閣制のインドでは憲法上、首相が行政の実験を握っており、大統領は軍の最高指揮官などいくつかの権限を有するが、実際には名誉職の色彩が強い。しかし、その分だけ立憲君主制国家の君主のような「国民統合」の役割を担っており、世俗国家ながらヒンズー教が多数派のインドにおいては共和国成立以降イスラム教徒、シーク教徒、旧被差別民などのマイノリティから多くの大統領が選出されてきた経緯がある。今回もマイノリティとしての女性からの選出となった。
なお統一進歩同盟、国民民主同盟、左翼戦線のいずれにも属さない社会党、テルグ・デサム党、全インド・アンナ・ドラヴィダ進歩同盟などは「第三戦線」を引き継ぐ「統一国民進歩同盟」を結成し現職・カラム大統領の再選を目指したが、最終的に擁立を断念した。

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インドの大統領選挙では投票は一種のポイント制で行われます。人口1000人を1ポイントとしてポイントを割り振り、それを国会議員(投票権のある上下両院議員は776名)と各州議会議員(州の人口と州議会定数によってポイントが異なる)で折半します。合計は110万ポイントになり、うち国民会議派の議員は約28万ポイント、インド人民党は約25万ポイント、左派共産党は約8万ポイント(左翼戦線合計で約11万ポイント)、大衆社会党と社会党は6万ポイント前後…といった調子です。いっぽう小州の州議会だけに議席を持つ政党ではわずか8ポイントというケースもあります。
大まかには国会議員と州議会議員合計が対等の投票権を持つ方式ですから、これも名誉職大統領をもつドイツと似ていますね。しかしポイント合計が110万ポイントにのぼるあたり、いかにもインド…という感じがします。
また間接選挙であるため各党が選挙直前まで「腹の探りあい」というべき駆け引きをするのも通例で、カラム現大統領は直前まで立候補を表明しませんでした。そんな前回に比べれば今回のパティル氏は1ヶ月以上前から話が出ていましたが、そこまで統一進歩同盟に閣外協力してきた左翼戦線が候補者選定に横槍を入れ、有力候補を次々と拒否してきた経過もありました。
なおパティル氏はもともと、ボンベイを抱えるマハラシュトラ州の政治家です。州レベルも議院内閣制を採用し州首相を設けているインドでは州知事は州行政の長ではなく、大統領(実際には中央政府)による監督官としての役割を担います。その際、知事の判断を地元の事情に左右させないため、わざと他州の政治家を州知事にすることが多いようです。
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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