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2006-11-24

【オランダ】総選挙で労働党後退、最左派・社会党が躍進

22日に投票が行われたオランダの繰上げ総選挙(定数150、比例代表制)は小党分立が深まる情勢となった。バルケネンデ首相率いる中道保守・キリスト教民主アピール(CDA)が第1党を確保したものの議席をやや後退させ、社会主義インターに加盟する労働党(PvdA)もボス党首のもと第2党にとどまったものの10議席を減らし後退した。かわって最左派・社会党(SP)が議席を3倍増させ第3党に躍進して中道右派リベラルの老舗・自由民主人民党(VVD)を上回ったほか、VVDから分かれて強力な移民規制を主張する右派新党「自由への党」(PvdV)が第5党、環境保護重視の左派連合・グリーンレフトが第6党に入り、有権者の左右2極化が鮮明となった。
バルケネンデ首相は選挙結果を受けて続投への意思を明らかにしたが、主要政党が軒並み議席を減らし左右両極の政党が伸ばしたなか、議会の過半数には少なくとも3党の参加が必要となる連立政権の構築は難航が予想される。社会党やキリスト教政党など福祉重視を掲げる政党の前進を受け、新連立は社会性を重視する方向だが、連立上の合意形成を重視するオランダでは過去に例が多いが数ヶ月を要するとの見通しもある。
躍進した社会党は70年代に毛沢東主義を掲げる極左グループとして結成され、冷戦後の91年にはマルクス・レーニン主義を放棄。その後から国会に進出し、前回総選挙では社会主義(共産主義に近い意味あいで)と反グローバリズムを前面に立て過去最高の9議席を獲得。今回はその成績をも上回ることとなったが、マルジニッセン党首を中心とする上意下達体質への批判も強く、右派新党の躍進や動物愛護政党の議席獲得とともに有権者からの「抗議票」の受け皿となった側面が強いとみられる。なお過去、移民規制によるオランダの多様性維持を掲げて自らも同性愛者であるフォルトウィン氏(02年に暗殺)が結成したフォルトウィン党の流れを汲む右派政党は今回、移民規制票や構成議員が労働党や右派新党など他党に流れたことにより全議席を失った。

選挙結果は次の通り。(カッコ内は前回選挙比)
キリスト教民主アピール(CDA)41(-3)#カトリック・プロテスタント連合
労働党(PvdA)32(-10)#民主社会主義
社会党(SP)26(+17)#強硬派の社会主義
自由民主人民党(VVD)22(-6)#中道右派リベラル、自由主義経済
自由への党(PvdV)9(新党)#移民排斥
グリーンレフト(GL)7(-1)#環境政党。急進党、共産党などが合同
キリスト教連合(CU)6(+3)#プロテスタント。福祉面で左派、人権道徳面で保守
民主66(D66)3(-3)#社会派の左派リベラル
動物のための党(PvdD)2(+2)#動物愛護政党。一部著名人の支持で初議席。
政治改革党(SGP)2(±0)#聖書主義のプロテスタント右派政党

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麻薬や売春などで多様性と寛容を重んじる社会を誇ってきたオランダですが、移民排斥主義の高まりや左右に大きく動揺する不安定な「抗議票」の存在がここ数回の選挙で大きな政治ファクターとなってきたように感じます。多様性と寛容を安定的に保つためにこそ「抗議票」の存在に要注目ではないかというのが、個人的な感想です。
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西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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