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2014-09-15

【ドイツ】旧東独2州議選でともに左派連立も

14日、ドイツ東部・旧東独の2州、ブランデンブルク州とチューリンゲン州で州議会議員選挙(ともに基本定数88、小選挙区併用型比例代表制)が行われた。

旧東独中東部で首都ベルリン(ここも州扱い)を四方から囲むブランデンブルク州(州都ポツダム)では、事前予想通り社会民主党(SPD、社会主義インター加盟・進歩同盟中核政党)が第1党となり順当に勝利を収めた。第2党には保守のキリスト教民主同盟(CDU)、第3党には与党第2党となっている左翼党(LINKE)が入ったが、左翼党は大きく議席を減らした。また反オイロ(ユーロ)保守新党「ドイツのための選択肢」(AfD)が先日のザクセン州に続けて州議会入りを決め、緑の党(Grüne、正式には「同盟90・緑の党」)もギリギリ議会入りを果たした。さらに地域政党「ブランデンブルク統一市民運動・自由な有権者」(BVB/FW。バイエルン州の「自由な有権者」と同系)が小選挙区で1議席を獲得、選挙法の規定により比例議席も配分され、州議会初進出を果たした。いっぽう自由民主党(FDP)は退潮が止まらず、先日のザクセン州議選に続いて5%条項を割り込み小選挙区でも議席を確保できず全議席を失った。極右ネオナチの国家民主党(NPD)、海賊党は2%前後で議席獲得に及ばなかった。AfDの大躍進は、政策的にはFDPから、抗議票としての意味あいは左翼党から、それぞれ得票を奪ったためとみられる。
今後はSPDのウォイトゥケ州首相が続投するとみられるが、左翼党との左派連立継続か、CDUとの大連立へのスイッチかを選ぶこととなる。連邦レベルでは外交安全保障政策での他党とのあまりの隔たりによって連立交渉から排除されている左翼党だが、州レベルでは同州じたいのように政権参加の実績もあり、連立の枠組みは現状維持でよいと同時に左翼党以上に非妥協的なAfDの州議会入りもあって現実味の最も大きい選択肢とみられる。

ウォイトゥケ・ブランデンブルク州首相(2014)
ウォイトゥケ・ブランデンブルク州首相(SPD)

また旧東独南西部のチューリンゲン州(州都エアフルト(エルフルト))の州議会議員選挙では、保守・CDUが第1党となったものの各党の勢力が拮抗し、連立のゆくえは不透明なものとなっている。
第2党となったのは左翼党(LINKE)で、前回より票を微増させた。また第3党にはCDUと大連立を組んできたSPDが大きく減票しながらも入り、僅差の第4党には反オイロ保守新党・AfDがここでも入った。第5党には緑の党がギリギリ食い込んだ。FDPは同州でも5%条項を大きく割り込み全議席を失い、極右ネオナチのNPDにも及ばない惨敗ぶりだった。
今後の連立のゆくえだが、まずリーベルクネヒト州首相(CDU)率いるCDUとSPDの大連立継続がもっとも有力とみられる。しかし大連立の場合もわずかに過半数(46議席)に達するのみであるうえ、さらに左翼党、SPD、緑の党の合計でも同じくわずかに過半数に達している(46議席)ため、ブランデンブルク州同様の左派連立の可能性も捨てきれず、その決定権はキャスティングヴォートを握るSPDの手にゆだねられることになる。また後者の左派連立の場合、ドイツ再統一後初めて左翼党出身となるラメロウ州首相の誕生が有力視されるが、旧東独の独裁支配政党・社会主義統一党(SED)のイメージを再統一後20年以上経過してもなお引きずる同党へのアレルギーも根強く残っている(ラメロウ州首相候補も旧東独時代後期から企業管理職だったこともあって連邦憲法擁護庁の監視対象下に置かれていたことが判明しており、ラメロウ氏側もこれに対して法廷闘争を繰り広げてきた)ため各方面からの抵抗も大いに予想され、SPDに州首相ポストを譲るなどの展開もあり得る。実際に世論調査でも左翼党のラメロウ州首相候補とSPDのタウベルト州首相候補への支持は拮抗しており、リーベルクネヒト州首相と世論調査上は三つ巴となっている。いずれにせよAfDの連立入りはブランデンブルク州と同様、まったく考慮されていない。

タウベルト・チューリンゲン州首相候補(2014)
タウベルトSPDチューリンゲン州首相候補

2州議会議員選挙の詳しい結果は次のとおり(カッコ内は前回比)。

●ブランデンブルク州(定数88)
社会民主党 30(-1)
キリスト教民主同盟 21(+2)
左翼党 17(-9)
ドイツのための選択肢 11(新党)
同盟90・緑の党 6(+1)
ブランデンブルク統一市民運動・自由な有権者 3(初進出)

●チューリンゲン州(超過議席発生につき合計91議席)
キリスト教民主同盟 34(+4)
左翼党 28(+1)
社会民主党 12(-6)
ドイツのための選択肢 11(新党)
同盟90・緑の党 6(±0)

ドイツ社会民主党ブランデンブルク 公式サイト
http://www.spd-brandenburg.de/
ドイツ社会民主党チューリンゲン 公式サイト
http://www.spd-thueringen.de/
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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