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2013-12-10

【インド】5州議選で国民会議派が大敗

8日から9日にかけて11月から今月初めに行われた北インドの東西にまたがる5州議会議員選挙(いずれも小選挙区制)の開票が行われ、国民会議派(「進歩同盟」参加政党)の退潮が明らかになった。

焦点となった首都デリー都議選(定数70)では、女性宰相としてデリー都政を担ってきたディクシット都首相率いる国民会議派が43議席を8議席に減らす大惨敗。代わってヒンズー至上主義のインド人民党(BJP)が第1党となったが、それ以上に注目されたのが新党・アームアードミ党(AAP)の大躍進だった(アームアードミはヒンディー語で「普通の庶民」といったニュアンス)。同党は強硬な反汚職主義や脱中央集権を掲げる政党で(イタリアの「五つ星運動」やパキスタン正義運動に類似する)、反汚職・反政府活動家として近年のインドで著名になっているアンナ・ハザレ氏の活動の流れを汲む。AAPのケズリワル党首もディクシット都首相と同じ選挙区に立候補、鮮やかにディクシット都首相を破った。

西部の砂漠地帯ラジャスタン州議選(定数200)でもゲフロト州首相率いる国民会議派が96議席を21議席に減らす大惨敗。代わってインド人民党が議席を倍増させ過半数を獲得し地滑り的勝利、ラジェ前州首相の復帰が確実な情勢となった。なおラジェ前州首相は中部グワリオールでのマラータ王国(ムガル帝国に対抗し、最終的に英国に屈服した王国)時代からのマハラジャだったシンディア家出身の女性だが、亡弟は国民会議派の閣僚経験者で、その息子である甥は同じく国民会議派の現職下院議員。しかし両者の関係は悪くなく、シンディア家は現在では「政党をまたがる王家」としても知られる。

中部マディヤ・プラデシュ州議選(定数230)ではチョウハン州首相率いるインド人民党が議席を伸ばし、過半数を維持して危なげない勝利を飾った。

中東部チャッティスガル州(定数91)では極左・毛沢東主義者(ナクサライト、ナクサルワディ)の攻撃が激しいなか、ナクサライトの勢力の強い地域と弱い地域に分けて治安部隊を移動させる形で選挙が行われ、シン州首相率いるインド人民党と国民会議派の接戦となったが、インド人民党が議席を減らしながら過半数を維持して逃げ切った。この結果、シン州首相が再任される見通し。

インド最東部辺境、ミャンマーとの国境にあたる部族州のミゾラム州議選(定数40)では今回の5州議選で唯一、国民会議派が勝利を飾った。なお同州は部族へのキリスト教布教が成功したためインドには珍しいキリスト教州であり、モンゴロイドのミゾ族が圧倒多数を占めるなど「典型的なインド」とは程遠い。

今回の結果は国民会議派に不利なものとなったが、2003年秋に行われた州議選で国民会議派の敗北、インド人民党の勝利を受けて04年に当時のインド人民党のバジパイ首相が総選挙に望んだところ、予想外のインド人民党の敗北に終わりマンモハン・シン首相の誕生に至った10年前の出来事もあり、またインド人民党優勢と判断するにはアームアードミ党の躍進など不確定要素もあるため、半年後に迫った来年の連邦下院総選挙の結果を占うには時期尚早であるとも言える。

各州の選挙結果は次のとおり(カッコ内は前回比)。

【デリー都】
インド人民党 29(+6)#
アームアードミ党 28(新党)
国民会議派 8(-35)
アカリ・ダル 3(+3)#
ジャナタ・ダル統一派 1(+1)
無所属 1
#インド人民党とアカリ・ダルは複雑な選挙協力を行ったため、別の数字が報じられる場合もある。

【ラジャスタン州】
インド人民党 162(+84)
国民会議派 21(-75)
国民人民党 4(新党)
大衆社会党 3(-3)
国民統一ザミンダール党 2(新党)
無所属 7
(選挙延期 1)

【マディヤ・プラデシュ州】
インド人民党 165(+22)
国民会議派 58(-13)
大衆社会党 4(-3)
無所属 3

【チャッティスガル州】
インド人民党 49(-1)
国民会議派 39(+1)
大衆社会党 1(-1)
無所属 1
(任命議席 1)

【ミゾラム州】
国民会議派 32(±0)
ミゾ国民戦線 5(+2)
無所属 1
(未確定 2)

インド国民会議派 中央委員会 公式サイト(大半は英語)
http://aicc.org.in/
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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