--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2013-09-09

【オーストラリア】総選挙で与党・労働党大敗、ラッド首相退陣

7日、オーストラリアで総選挙(下院・定数150、小選挙区移譲式、上院・改選定数40、中選挙区移譲式比例代表制)が行われた。その結果、ラッド首相率いる労働党(社会主義インター加盟政党)が大敗を喫し、アボット自由党党首率いる保守連合に政権を奪還されることとなった。
今回の総選挙では事前より労働党の劣勢が伝えられていたが、6月にラッド元首相が党首選で当時のギラード首相を破り電撃的に首相ポストに復帰。一時は党勢立て直しもいわれていた。しかし炭素税の廃止などギラード首相が進めた路線を否定しつつ鉱物資源利用税の導入、長期就労ビザの発給厳格化による国内労働者の保護などを維持したことが矛盾とみられたうえ、人権施策でも同性婚容認を検討しながら難民をパプアニューギニアに移送するなど、こちらでも一貫性を欠く矛盾した姿勢が目立った。また、そもそも有権者のあいだでラッド現首相とギラード前首相の権力争いに嫌気がさしていた面もあった。このため今回の結果は保守連合の勝利というより、労働党離れが顕著だったため起きたとも考えられる。なお英国式議会制民主主義の慣習に基づき、アボット自由党党首は議会の召集を待たず、今週内にも総督によって首相に任命され、組閣に入る見通し。またラッド首相は労働党党首辞任を表明した。
労働党と保守連合(自由党、クイーンズランド自由国民党、国民党などで構成)のほか、天然資源業界の資産家パーマー氏の市場経済的な「パーマー統一党」が下院全150選挙区に候補者を擁立したうえ、自身がクイーンズランド州で接戦を制して1議席を獲得した。また無所属のカッター下院議員が同じくクイーンズランド州を基盤に設立した保守・介入経済的な「カッターのオーストラリア党」も、同議員が自身の議席を守った。ほか緑の党がメルボルンで1議席を守った。
上院選挙は開票が複雑になる中選挙区移譲式のため、議席の確定が遅れているが、事実上の半数改選(総定数は76)のうち、保守連合が過半数を占めるのは困難とみられ「ねじれ議会」となるのは確実な情勢。このためアボット新政権は上院での安定基盤の形成が最初の課題となる。なおオーストラリアでは首相信任権などいくつかの重要な機能で下院が優越しているが、法案の成否については上下両院はほぼ対等。

下院の詳しい結果は次のとおり(カッコ内は前回比)。

保守連合 88(+15)
労働党 57(-15)
緑の党 1(±0)
パーマー統一党 1(新党)
カッターのオーストラリア党 1(新党)
無所属 2

上院はまだ確定していないが、非改選分との合計で保守連合33、労働党25、緑の党10の3大勢力のほか、パーマー統一党2議席、自由民主党、ゼノフォン・グループ(カジノ関係)、家族第一党、民主労働党、自動車熱中党、スポーツ党が各1議席となる見込みで、アボット新首相としてはまず、これらの小政党の与党陣営への取り込みが必要となる。なおウィキリークスのアサンジ氏も同国籍であるためウィキリークス党を結成して臨んだが、自らの選挙運動が国外からのネットを介したもののみであったこともあり及ばなかった。ほかにハンソン党首の白人至上主義極右政党、ワン・ネーション党も議席を回復できなかった。いっぽうオーストラリア先住民(アボリジニ)出身のホッケー選手、ぺリス氏が労働党から上院議員に当選、アボリジニ初の女性上院議員となった。

なおオーストラリアは選挙に義務投票制を採用しており、毎回の投票率は95%にものぼる。

オーストラリア労働党 公式サイト(英語)
http://www.alp.org.au/
スポンサーサイト

theme : 海外ニュース
genre : ニュース

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。