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2013-08-06

【ジンバブエ】ムガベ大統領6選も混乱

7月31日、アフリカ南部ジンバブエで大統領選挙および議会上下両院選挙(定数・下院210、上院66。双方とも小選挙区制が基本だが上院には任命議席16あり)が行われた。その結果「独立の父」でありながら現在、欧米から「独裁者」視される現職のムガベ大統領(89歳、政党はジンバブエ・アフリカ民族同盟=愛国戦線、ZANU-PF)が、3日までに6選を果たしたと公式発表された。しかし野党の民主変革同盟ツァンギライ派(MDC-T、社会主義インター加盟政党)は百万人単位の投票妨害があったと主張しており、波乱含みの展開となっている。

ムガベ大統領とZANU-PFはもともと旧ローデシアの白人政権に対しゲリラ闘争を展開していた黒人左翼ナショナリズム的な組織(当時はZANU、親中的傾向があった)で、同じ目的を掲げながら親ソの傾向が強かったジンバブエ・アフリカ人民同盟(ZAPU)と時には共闘し、時にはライバル関係にありながら独立闘争を進めた。その結果、1980年にジンバブエは独立を達成した。当初は高い識字率の達成、黒人と白人の融和、アフリカを襲った飢饉に効果的な対応をし餓死者をいっさい出さないなど高い評価を得ていたが、88年にZANUがZAPUを合併し一党制を敷いた頃から独裁色を強め、さらに90年代末には白人農場主の追放を開始、大規模農場経営のノウハウを持たない黒人による接収を後押ししたことで国内経済が破壊され、破滅的なインフレを招いた。これに対し労働運動の指導者ツァンギライ氏が政党・民主変革運動を組織してムガベ大統領に対抗、特に社会主義インターや欧米から支持を受けたが、ムガベ大統領は与党や旧ゲリラ組織からなる国軍・治安組織、近隣諸国の支持などによって政権を維持してきた。それでも前回選挙後は暴動の頻発する政治危機のなか野党への譲歩を余儀なくされ、ツァンギライMDC党首を首相に任命し連立政権を構成していた。

今回選挙ではMDC(ツァンギライ派とヌクベ派に分裂している)のほか、ZAPUもゲリラ闘争時代の情報部門幹部ダベングワ氏が復活を宣言して立候補、複雑な構図となったが、中央選管の公式発表ではムガベ大統領が6割強、200万票以上を獲得し当選を決め、周辺諸国やアフリカ連合(AU)も祝福の意を示している。また上下両院選でもムガベ大統領のZANU-PFが大きく伸ばし、ツァンギライ首相のMDC-Tは議席を急減させた。しかしツァンギライ首相は百万人単位で投票できなかった有権者がいるとして不正選挙を訴えて欧米の支持を得ており、抗議活動による混乱の長期化も予想される。またムガベ大統領自身の高齢、健康問題もあり、不安定な状況が続くとみられる。ただ前回選挙と比べて暴力沙汰は減っているとされるうえ、ツァンギライ氏自身が首相として連立政権に参画したにも関わらず実績が上がらなかったことへの失望が出たとの観測もある。

民主変革同盟 公式サイト(英語)
http://www.mdc.co.zw/
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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