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2013-07-29

【カンボジア】人民党が政権維持も後退

28日、カンボジアで下院総選挙(定数123、比例代表制)が行われ、実質的にフン・セン首相が指導する与党・カンボジア人民党(旧カンプチア人民革命党=親ベトナム・旧ソ連派共産党の後継政党。人民革命党期は日本共産党と友好関係にあった)が自身の集計によると議席を減らしながら勝利を飾った。しかし今回、合流結成後に総選挙初参加となる最大野党・カンボジア救国党が議席を急増させ、得票率では人民党に迫った。さらに救国党は不正選挙を訴えて選挙結果の受け入れを拒否しており、今後の混乱も予想される。

カンボジア人民党はフン・セン首相のほか、ヘン・サムリン下院議長(ベトナムの支援でクメール・ルージュ=ポル・ポト派と内戦を繰り広げた人民革命党期の元国家元首で、現在は名誉職的存在)、チア・シム上院議長の三頭体制を採っており(なお3名とも軍の「元帥」の階級を持つ。現在、民主主義国の軍隊に「元帥」は多くない)、マルクス・レーニン主義を放棄した後は民主社会主義的な主張を掲げるが(社会主義インターには加盟していない)、実際は反ベトナム感情の強いカンボジアでフン・セン首相の親ベトナム的な政策を強引に推し進め、全国的に張り巡らした行政組織・自治体を動員して政権を支えるための一党優位政党という性格が強かった。しかし今回総選挙を前にして昨年、汚職批判を掲げる最有力野党のサム・レンシー党(旧クメール国民党)と人権党が合併して自由主義的な救国党を結成しサム・レンシー氏が党首に就任、さらに政治的な訴追により国外亡命を余儀なくされていた同党首が今月に入ってシハモニ国王から恩赦を受けて帰国、同党首の総選挙への立候補は認められなかったものの、これへの批判もあって逆に救国党に勢いが出ていた。

現在のところ判明している結果によると人民党は67議席(23議席減)、救国党は56議席(前回はサム・レンシー党26議席、人権党3議席で都合27議席増)を獲得。さらに得票比では5%未満の接戦となった。なお王党派の「独立・中立・平和・協力のカンボジアのための民族統一戦線」(フンシンペック)ほか第三勢力以下の政党は州単位のやや細かい比例代表制のため議席を得られず、特にフンシンペックは内戦終結後、初めて議席を失った(なおサム・レンシー党首および旧サム・レンシー党はもともとはフンシンペックから分裂した)。これによりフン・セン首相は過去28年間維持してきた首相ポストの続投(第二首相時代も含む)が確実となっている。しかし先述したとおり救国党は大規模な有権者の水増しや投票妨害による不正選挙の可能性が強いと指摘して選挙結果の受け入れを拒んでおり、フン・セン首相が正式に再任されるまで波乱に満ちた、紆余曲折のある政局が予想される。

カンボジア人民党 公式サイト(クメール語)
http://www.cpp.org.kh/

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追記:30日に獲得議席および議席増減などを一部訂正。
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西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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