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2013-06-06

【パキスタン】シャリフ氏首相復帰、人民党政権喪失

先月に総選挙が行われたパキスタン国民議会(下院、定数342。うち女性留保議席60、宗教的少数派留保議席10)が1日に召集され、5日に保守中道のパキスタン・ムスリム連盟ナワズ・シャリフ派(PML-N)のシャリフ総裁を正式に首相に選出、同氏は当日のうちにザルダリ大統領(社会主義インター加盟政党のパキスタン人民党(PPP)共同総裁)の前で就任宣誓を行い、13年ぶり3度目の首相に就任した。これにより過去5年、汚職や経済無策を批判されてきたパキスタン人民党は、正式に政権を失ったが、同時にパキスタン初の任期満了による平和裏の政権交代を実現した。

PML-Nは下院の過半数獲得が微妙視されていたが、選挙後に小政党の吸収や無所属議員の入党、再選挙などによって下院召集までに過半数を確保、シャリフ新政権は単独政権として出発することになった。しかし、かつて99年に軍部との対立しムシャラフ陸軍参謀長(当時。のち大統領)のクーデターによって政権を追われたシャリフ新首相には、軍との軋轢を懸念する声も強い。これに対しシャリフ首相は国防相と外相を事実上、自ら兼任することで外交および安全保障の直接掌握に乗り出す構え。

だが先月28日、アメリカ軍の無人機(ドローン)がイスラーム過激派であるパキスタン・タリバン運動(TTP)ナンバー2を殺害し、これを受けてTTP側がシャリフ陣営を窓口と指定していた和平提案を撤回するなど、情勢の不安定さは続く模様。シャリフ新首相はこれまでアメリカ軍のドローン攻撃については批判的な言動をみせていたが、同時にアメリカの経済援助を必要とする立場でもあるためTTPがこれを「二枚舌」として報復攻撃を強化する可能性も高く、さらにザルダリ大統領の汚職訴追、国内の電力不足やインフラ整備、加えて上院でなおPPPが多数を握る状況(104議席中PPPが41議席、アワミ民族党(ANP)が12議席で、両前与党が過半数を握っている)など、難しい政局運営を迫られる。

新しい下院の留保議席を含む勢力分野は次のとおり(カッコ内は前回下院選挙比)。

パキスタン・ムスリム連盟ナワズ・シャリフ派(PML-N) 188(+99)
パキスタン人民党(PPP) 40(-84)
パキスタン正義運動(PTI) 35(前回ボイコット)
統一民族運動(MQM) 23(-2)
イスラム法学者協会ファズルル・ラフマン派(JUI-F)15(+7、前回は政党連合「統一行動評議会」)
パキスタン・ムスリム連盟実用派(PML-F)6(+1)
イスラム党(JI)4(前回「統一行動評議会」を離脱しボイコット)
パシュトゥンクワ・ミリ・アワミ党(PkMAP)4(前回ボイコット)
パキスタン・ムスリム連盟クアイディアザム派(PML-Q)2(-48)
アワミ民族党(ANP)1(-12)
バロチスタン民族党(BNP)1(±0)
民族ワタン党(QWP)1(±0、前回はパキスタン人民党シェルパオ派)
民族党(NP)1(前回ボイコット)
アワミ・ムスリム連盟(AML)1(+1、前回総選挙後に補選で議席確保し、実質は±0)
その他 11
未確定(再投票中) 3
未確定(投票延期など)6
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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