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2013-05-15

【フィリピン】中間選挙でアクバヤンが議席を確保

13日、フィリピンで中間選挙がいっせいに行われた。今回の選挙では上院(定数24・半数改選、全国一区完全連記式)、下院(定数292・小選挙区比例代表並立制、ただし比例代表部分は1名簿あたり最大3議席まで)、州知事・副知事および州議会議員、市町長・副市町長および市町議会議員、ムスリム・ミンダナオ自治地域(ARMM)知事・副知事および地域議会議員の選挙がいっせいに行われ、選出されるポストの数は1万8千人を上回る。なお最基層自治体であるバランガイ(村区などと訳される)の選挙は今回は含まれず、今秋10月に行われる予定。

今回の選挙では下院では「ノイノイ」アキノ大統領を支持する社会自由主義的な自由党(LP)系列の与党連合が100議席を上回り第1勢力となる見通し。なおアクバヤン市民行動党(社会主義インター加盟政党)も与党連合に加わっており、数議席を獲得するものとみられる。いっぽうビナイ副大統領を指導者とする野党連合・統一民族主義同盟(UNA、ビナイ副大統領のフィリピン民主党-民主の力(PDP-ラバン)、エストラダ元大統領およびエンリレ上院議長のフィリピン大衆勢力(PMP)などで構成)は今ひとつ伸びていない。ほかに食品企業として国際的に有名なサン・ミゲル・グループのコファンコ会長が率いる民族主義人民連合(NPC)、アロヨ前大統領を支えたラカス・キリスト教イスラム教民主同盟(Lakas-CMD)、ラカスから分裂した民族統一党(NUP)、100年以上の歴史を誇る古参の保守政党で一時はマルコス政権を支えた国民党(NP)などが一定勢力を獲得する見通し。上院は全国一区のため開票および集計作業に時間を要し、まだ公式な結果は出ていないが自由党系が優勢とみられ、すでに改選12議席中9議席を確保したとも報じられている。この結果、アキノ政権は安定度を増したとする観測が強い。

またエストラダ元大統領がマニラ市長選に出馬し、エストラダ派から自由党系に転じたリム市長をみずから破ってその再選を拒んだ。ほかに故マルコス元大統領のイメルダ夫人が国民党から下院議員に再選された。マルコス政権打倒の立役者のひとりでありながらその後に反コラソン・アキノ政権に転じ、2度のクーデター未遂事件を起こしたホナサン元大佐も民族主義人民連合から上院議員再選をめざしているが、まだその当落は明らかでない(追記:最終的にホナサン元大佐は最下位当選の12位に食い込んだ。いっぽうアクバヤン候補は上院では全国で1千万票以上を集めたが、完全連記式のためわずかに及ばなかった)。

なお下院の比例代表部分も上院と同様に全国一区で行われるが、最大でも1名簿あたり3議席しか割り当てられない変則的な方式となっているため、小政党を別にすれば大政党系列の団体が地域別・職能別にグループを組織して立候補する傾向があり、しかも投票所で上位に書かれるために「A」を頭文字にするグループが非常に多いなどの特徴がある。

フィリピン政治は、アジアの政治には多いことだが思想傾向が弱く「社会主義」や「中道左派」を掲げていても必ずしも額面どおりでないことが多い。例えばエストラダ派のフィリピン大衆勢力は「中道左派ポピュリスト」とも評されるが、そこに加わっているエンリレ上院議長は最後には反旗を翻したとはいえ、マルコス政権下で国防相を務めたなどの具合である。実際、80年代から90年代にかけて日本でもフィリピン支援のNGO活動が盛んだったが、連携していたフィリピンの左派勢力が分裂を繰り返したことで受け皿が失われ、下火になった経緯もある。

アクバヤン市民行動党 公式サイト(英語など)
https://akbayan.org.ph/
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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