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2013-05-14

【ブルガリア】国民議会総選挙で社会党が議席倍増

12日、東欧ブルガリアで国民議会(一院制議会。定数240、小選挙区比例代表並立制だが、小選挙区は各県から1議席のみのため、比例代表の比率が大きい。比例代表は4%阻止条項)の総選挙が行われ、ボリソフ前首相が率いる中道右派「欧州発展のためのブルガリア市民(GERB)」が議席を減らしながらも第1党を維持した。しかし旧共産党を引き継ぐブルガリア社会党(社会主義インター加盟政党)を中軸としてスタニシェフ元首相をリーダーとする「ブルガリアのための連合」が前回、大幅に減らした議席を急回復してGERBと伯仲する第2党となり、今後の政権の枠組みは不透明なものとなった。

今回の総選挙は当初は夏に予定されていたが、2月に電力料金の急騰に対する抗議デモが全国に広がって各地で機動隊と衝突するなどし、事態収拾のためボリソフ首相が辞任、ライコフ駐仏大使を暫定首相として政権を譲り、同暫定首相が選挙管理内閣となる形で、今回の前倒し総選挙となっていた。欧州連合(EU)内でも最貧国に数えられるブルガリアでは貧困層など社会格差の拡大が深刻な問題となっており、GERBおよび社会党の両陣営ともそれぞれの雇用拡大策を訴えたが、全体としてはGERBに新産業育成策、社会党に低所得者減税など貧困層対策が目立った。

選挙の結果はGERBと社会党に続き、民主化以来トルコ系住民の堅い支持を集める「権利と自由運動」(MRFまたはDPS)および極右のアタカ(攻撃、の意)がそれぞれ第3党、第4党に入った。「権利と自由運動」はこの1月の党大会で創設者のドガン党首が「初代党首」の称号を得て退任したが、その大会でドガン党首への襲撃事件が起きるなどしていた。またアタカは通常は「ブルガリア正教会を奉じる極右」とされるが、ブルガリアの反欧州的なナショナリズム感情(反欧州のほか、反トルコ、反ロマ・ジプシーを強調する)は共産党時代に端を発している事情もあり、社会党の穏健化に不満を持つ極左層がなだれ込んでいるとする分析もある。また民主化運動以来議席を維持してきた民主勢力同盟(UDF)は4%阻止条項をクリアできず、ついに議席を失った。このほか新興右派のブルガリア救国戦線、中道派で旧・シメオン2世国民運動の分派の「市民のブルガリア運動」などが4%条項に迫ったがわずかにクリアできず、議席を獲得できなかった。なお「ブルガリアのための連合」には社会党のほか、社会民主主義者党(社会主義インター加盟政党)、農民同盟スタンボリスキ派、共産党、社会人道運動などが参加している。

今後は各勢力間の連立交渉が問題となるが「ブルガリアのための連合」と「権利と自由運動」(両者はかつては敵対していたが、シメオン2世国民運動を架け橋に連立を組んだこともある)では半数に1議席足りず、GERBとアタカの場合はぎりぎり過半数に達するが今回の繰り上げ総選挙はアタカのボリソフ政権への閣外協力解消で行われた事情もあり、場合によっては再度の解散総選挙の可能性もささやかれるなど、ボリソフ、スタニシェフ両氏を中心に各勢力にはぎりぎりの綱渡り政局を迫られることとなる。

投票率は約51%強と民主化以降最低で、有権者の政治嫌悪が現れる形となった。

詳しい選挙結果は次のとおり(カッコ内は前回比)。

欧州発展のためのブルガリア市民 98(-19)
ブルガリアのための連合 86(+46)
権利と自由運動 33(-4)
アタカ 23(+2)

ブルガリア社会党 公式サイト(ブルガリア語)
http://www.bsp.bg/
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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