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2012-06-11

【フランス】下院選第1回投票で社会党が優勢

フランスで10日、国民議会(下院。定数577・小選挙区2回投票制)選挙の第1回投票が行われ、オランド大統領を誕生させたばかりの社会党(PS、社会主義インター加盟政党)が優勢に立っている。

選挙は2回投票制で行われるため今回の第1回投票で当選が決まる選挙区は少なく、大半の候補者の当落は1週間後の17日に行われる決選投票にまで持ち越されているが、それでも36の選挙区で1位候補者が過半数の票を獲得し当選を決めた。内訳は社会党22、民衆運動連合(UMP、「国民運動連合」とも。前サルコジ右派与党)9、欧州エコロジー緑の党(EELV)、左翼急進党(PRG)、新中道(NC、中道右派)、左派系諸派、右派系諸派が各1となっており、合計でオランド与党25、野党11と与党の優勢がうかがえる。社会党のオブリ第一書記(党首)は同党が優勢として事実上の勝利宣言を行った。
選挙にはエロー首相率いる内閣閣僚の多くも立候補しているが、全員安全圏とみられている。エロー首相、ファビウス外相(元首相)も第1回投票で当選を果たした。ただしフランスでは閣僚と議員の兼任はできないため、当選した閣僚はすぐ議員を辞任(当選を辞退)し、予め届け出られている補充議員が繰り上げ当選することになる。この兼職禁止規定があるにもかかわらず閣僚が下院に立候補するのは、閣僚にも民意の審判が必要とする考えが最近になって出てきたためで、5年前の前回下院選挙では当時野党だった社会党の巻き返しによりサルコジ政権・フィヨン内閣の重要閣僚だったジュペ元首相が落選し閣僚辞任を余儀なくされる波乱も起きている。なおオブリ社会党第一書記は北部リール市の市長であることもあり立候補していない。

今回の下院選に100名以上の候補者を立てた政党は、社会党系(一部は左翼急進党、EU懐疑派左派の「共和国と市民の運動」および左派系諸派)、民衆運動連合系(一部は新中道、急進党および右派系諸派)、極右・国民戦線(FN)を軸とする「マリーヌ青の集まり」、共産党や左翼党などからなる左翼戦線(FDG)、欧州エコロジー緑の党、バイル派の中道・民主運動(MoDem)を軸とする「フランスのための中道」、極左トロツキスト政党・労働者の闘争(LO)、同じく極左・反資本主義新党(NPA)、中道的な環境派連合の独立環境同盟(AEI)、EU懐疑派右派の「立ち上がれ!共和国」(DLR)、極左トロツキストの労働者党が改組した独立労働者党(POI)、インターネットの自由を訴える海賊党など。ほかに国民戦線以外の極右派、キリスト教民主主義者、動物愛護運動派、地域主義者、王党派なども立候補しており、候補者の顔ぶれは多彩である。ただ選挙区で8分の1以上の得票によって決選投票に勝ち残る候補者は、ほぼ主要政党に限られる見通し。
なおパリテ法により各政党には擁立する候補者を男女半々にすることが義務づけられているが、罰金を払っても男性候補者を多く擁立する政党や、自党の当選が難しい選挙区に女性候補者を立てる小選挙区制ならではの抜け道もあり、行政府であるエロー内閣が閣僚を男女半々とすることで積極的姿勢をみせているにもかかわらず、立法府である下院の当選者が男女半々になるとは限らない。

今回の選挙の焦点はオランド政権およびエロー内閣を支える社会党はじめ与党の獲得議席だが、社会党の単独過半数確保は微妙とみられており、連立与党としての過半数到達が有力視されている。一部には左翼戦線または民主運動(あるいはその双方。議会勢力分野が決まる前に決選投票時点で両党との駆け引きが必要となる局面もあり得る)の支持協力が必要な議席に留まるとの予想もある。一時は不評だったサルコジ大統領が去ることにより右派が巻き返す機運もあったものの、民衆運動連合が勝利しコアビタシオン(保革共存状態)になるとの予測は少なくなっている。オランド政権はすでに元老院(上院)では左派全体で過半数を得ているため、下院で連立与党が勝利すればエロー内閣の安定した政局運営や積極財政策を含む政策転換が可能となる。

注目の選挙区としては北部のパ=ド=カレー県11区が挙げられる。ここは社会党の地盤選挙区だが、大統領選で3位となったマリーヌ・ル=ペン国民戦線党首(選挙区内で市議会議員を務めている)と4位となったメランション左翼戦線代表(左翼党共同党首)がともに立候補し、社会党候補および民衆運動連合が支援する民主運動党員(右派系諸派として立候補)のあいだで四つ巴の激戦となった。その結果、ル=ペン党首は残って決選投票に望みを託しているが、メランション代表は第1回投票で敗退となった。

なお今回の選挙を前に選挙区の区割り変更が行われ、各党の候補者擁立に影響を及ぼした。またフランス国民議会として初めて在外フランス人にも選挙権が与えられ、フランス領を除く全世界が11の小選挙区に区割りされて本国や海外県・海外領土と同等の選挙が行われた。投票率は約57%にとどまり、5年前の約63%から低下した。

社会党 公式サイト(フランス語)
http://www.parti-socialiste.fr/
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フランスで10日、国民議会(下院。定数577・小選挙区2回投票制)の選挙が行われ、オランド大統領を誕生させたばかりの社会党(PS、社会主義インター加盟政党)が優勢に立っている。 選挙は2回投票制で行われるため今回の第1回投票で当選が決まる選挙区は少なく、大半の候?...

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西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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