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2012-03-08

【インド】最大州議選で社会党が圧勝

1月から3月にかけてインド各地で州議会議員選挙が行われ、この6日にいっせいに開票が行われた。そのなかで最大の焦点となったインドでも人口最多(2億人)の北部ウッタル・プラデシュ州(以下UP州)の州議選(定数403、小選挙区制)においては、ヤダフ前UP州首相が率いる民主社会主義政党の社会党(SP)がマヤワティ現UP州首相の率いる旧不可触民(ダリット)政党で仏教社会主義的な側面を有する大衆社会党(BSP)を破り、過半数の議席を獲得して返り咲き政権交代を決めた。連邦レベルでの2大政党であるヒンズー右派野党のインド人民党(BJP)および連邦第1与党の国民会議派(INC)は共に及ばなかった。前回UP州議選で大きな期待を受けたBSPだったが、この5年間のUP州政においては汚職疑惑なども浮上し、今回も上位カースト出身の候補者を大量に擁立してカースト融和の姿勢をみせたが、失速することとなった。いっぽう社会党は主な票田である中間農民カーストおよびムスリム有権者を基盤に議席を一挙に伸ばした。
その他の各州では、北西部のパンジャブ州(定数117、小選挙区制)でシーク教地域政党のアカリ・ダル(SAD)とインド人民党の州与党連合が過半数の議席を獲得して国民会議派を破り州政権を維持した。またアラビア海に面するリゾート地のゴア州(定数40、小選挙区制)でもインド人民党が過半数の議席を獲得し州与党だった国民会議派を破った。いっぽう北東部・ビルマ国境に位置するマニプール州(定数60、小選挙区制)では国民会議派が圧勝を飾った。北部ヒマラヤ沿いのウッタラカーンド州(定数70、小選挙区制)ではどの政党も過半数を得られず、州政権の帰趨は連立交渉にゆだねられることとなった。
全体として昨年からのアンナ・ハザレ氏が主導する反汚職運動の全国的な広がりを反映して、現在連邦レベルで与党となっている国民会議派には厳しい選挙結果となった。特にUP州はソニア総裁の長男、ラフル・ガンジー幹事長を先頭に立てたうえUP州西部に勢力を持つ全国ローク・ダル(RLD)を連邦与党に取り込んで選挙協力を組むなど激しい選挙戦を展開しただけに、ここで微増にとどまる第4党と厳しい結果となったことは国民会議派にとっては沈痛に受け止められている。なお報道ではラフル幹事長とヤダフ前首相の子息アキレシュ・ヤダフ氏との世襲対決でも注目された。またUP州の選挙結果および政局は連邦レベルに波及することが過去の例をみても多いため、今後のインドの国政に与える影響という点でも注目される。

各州別の選挙結果は次のとおり(カッコ内は前回比)。

【ウッタル・プラデシュ州】定数403
社会党 224(+127)
大衆社会党 80(-126)
インド人民党 47(-4)
国民会議派 28(+6)
全国ローク・ダル 9(-1)
国民主義会議党 1(±0)
無所属 14

【パンジャブ州】定数117
(州与党連合)
アカリ・ダル 56(+8)
インド人民党 12(-7)
(州野党)
国民会議派 46(+3)
無所属 3

【ゴア州】定数40
インド人民党 21(+5)
国民会議派 9(-7)
マハラシュトラ主義ゴマンタク党 3(+1)#ヒンズー右派政党
その他・無所属 7

【マニプール州】定数60
国民会議派 42(+12)
トリナムール会議派 7(+7)
マニプール州会議党 5(新党)
ナガ人民戦線 4(+4)
国民主義会議党 1(-4)
庶民の力党 1(+1)

【ウッタラカーンド州】定数70
国民会議派 32(+11)
インド人民党 31(-3)
大衆社会党 3(-5)
ウッタラカーンド革命党 1(-2)
無所属 3

社会党 公式サイト(英語。一部ヒンディー語、ウルドゥー語)
http://www.samajwadiparty.in/
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西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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