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2011-12-13

【コンゴ民主共和国】大統領選で現職、野党候補双方が勝利を主張

11月28日、アフリカ中央のコンゴ民主共和国(旧ザイール)で大統領選挙(任期5年)が行われた。開票には日数を要したが、9日までに現職のカビラ大統領が勝利を宣言した。選管発表によるとカビラ大統領は49%弱を確保し当選を決めた。いっぽう野党・民主社会進歩同盟(UDPS、社会主義インター加盟政党。より原語に忠実に訳すと「民主主義と社会進歩のための同盟」)から立候補したチセケディ元首相は約32%にとどまったとされたが、不正選挙の結果だとしてこれを認めず、独自集計の結果として自らの勝利を主張している。
チセケディ元首相はモブツ大統領(当時)の独裁政権から1980年に放逐されてからザイール(当時)の非暴力での民主化をめざしてUDPSを結成、複数政党制が施行されてからは議会による首相の選任とモブツ大統領による解任を繰り返した。その後、東の隣国ウガンダ・ルワンダ・ブルンジのツチ族政権の後押しでコンゴ・ザイール解放民主勢力連合(ADFL)がローラン・カビラ(カビラ大統領の父)を議長に武力攻撃してくることで97年、モブツ政権が軍事的に放逐されると1週間だけ首相を務めたが、ADFLに主導権を奪われ、モブツ時代に引き続き野党勢力となった(その後にADFLとウガンダ・ルワンダ・ブルンジのツチ族政権は対立し、悲惨な内戦に突入する。これらを総称して「アフリカ大戦」と呼ぶこともあり、戦死・虐殺のほか飢餓や医療品不足などで民間人中心に第二次世界大戦以来最多の約500万人が犠牲になったといわれている)。
前回、2006年大統領選挙ではローラン・カビラ大統領暗殺後に引き継いだカビラ大統領の独裁的姿勢が過ぎるとして、チセケディ元首相とUDPSは最有力野党ながらボイコットした(当時のベンバ副大統領が善戦し決選投票にもつれ込んだ。その後、混乱を生むとして決選投票制は廃止された)。しかしチセケディ元首相は武力による政治が横行する中部アフリカにおいて一貫して非武装での民主化闘争を実践してきた姿勢が信頼を集め、首都キンシャサ市民からは民主主義のリーダーとして認知されているという観測もある。今回選挙においてもその公正さにおいて国際NGOやカトリック教会などの監視団から数多く問題が指摘されており、不正投票や投票済み用紙の破棄、投票監視要員の排除、異常な高投票率などが報告されているが、チセケディ元首相は最終的に大統領当選者を認定する最高裁判所判事の定数が選挙期間中にカビラ大統領によって増員されたことで法廷闘争は意味がないとして、司法を通じた異議申し立てをしない姿勢を明らかにしている。この結果を受けて週末の首都キンシャサ市内は抗議のためタイヤが燃やされ、衝突で死者が出たと伝えられるなど緊張が高まったと報じられている(もっとも12日月曜日には街は平穏さを取り戻した模様)。またチセケディ元首相自身が78歳と高齢で健康に不安を抱えていることも問題を複雑にしている(カビラ大統領は父親の暗殺により政権を引き継いだため、まだ40歳と若い)。
なお同時に下院選挙(定数500、小選挙区制と比例代表制の組み合わせ)も行われたが、大統領選挙の行方が不透明なためさらに混乱するとみられる。またカビラ大統領(無所属)を実質的に支える再建民主人民党(PPRD)も社会主義インターには未加盟だが社会民主主義を一応、標榜している。しかし議会与党の大統領多数派連合は旧モブツ派まで含んだ左右各派の寄せ集めで主義主張性、思想性には乏しい。またUDPSのほうも社会主義インターだけでなく国際民主同盟(保守政党の国際組織)のアフリカ組織にも加わるなど、二股をかけている面がある。

民主社会進歩同盟 公式サイト(フランス語)
http://www.udps.org/
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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