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2011-05-14

【インド】5州・地域議会選挙が行われ中道派が前進

インドで4月から5月にかけて行われた5州・地域議会選挙の開票が13日、いっせいに行われ、左右両派に対して各州レベルの中道派的な州野党勢力が伸ばす結果となった。

コルカタ(旧カルカッタ)を抱える東部の大州・西ベンガル州議会議員選挙(定数294、小選挙区制)では過去34年にわたって州政権を続けて握ってきたインド共産党マルクス主義派(CPI-M)主導の左翼戦線が大敗。バナルジー連邦鉄道相率いる民主社会主義的な地域政党・トリナムール会議派(草の根会議派、 TMC)と連邦第1与党で民主社会主義的な国民会議派(INC)の政党連合が200議席以上を獲得し、州政権が交代することとなった。左翼戦線は経済自由化や外資導入に消極的だったこと、長期政権化による政策の硬直化・独善化や汚職もみられたことなどが有権者から批判され、バッタチャルヤ州首相も落選する惨敗ぶりだった。またヒンズー右派のインド人民党(BJP)も議席を獲得できなかった。この結果を受けてバナルジー連邦鉄道相が横滑りで新しい州首相となる見通し。

チェンナイ(旧マドラス)を抱える南部の大州・タミルナドゥ州議会議員選挙(定数234、小選挙区制)ではこれまで州与党だった地域政党・ドラヴィダ進歩同盟(DMK)と国民会議派を中心とする州与党連合が大敗。別の地域政党、全インド・アンナ・ドラヴィダ進歩同盟(AIADMK)を軸に共産系なども参加した州野党連合が200議席以上を獲得して圧勝した。南インド系のドラヴィダ・タミル民族主義を同じくルーツとするDMKとAIADMKの両党は毎回、タミル語映画産業を巻き込んで熾烈な選挙戦を繰り広げることで知られるが、今回DMKは所属していた連邦閣僚が携帯電話の電波割り当てをめぐる汚職で辞職・逮捕されるなどし、また国民会議派とのあいだの選挙協力も不調に終わるなど支持を失っていた。また、インド人民党は議席を獲得できなかった。この結果を受けてDMK党首で脚本家出身のカルナーニディ州首相は辞任し、AIADMK党首で女優出身のジャヤラリター前州首相が返り咲く見通し。

南部・ケララ州議会議員選挙(定数140、小選挙区制)では国民会議派を軸とする州野党連合・統一民主戦線(UDF)とインド共産党マルクス主義派を軸とする州与党連合・左翼民主戦線(LDF)とのあいだで激戦となった。当初はUDFの圧勝とみられていたが、連邦中央政治レベルでの汚職などへの批判が国民会議派およびUDFに集まったこともあり、LDFが盛り返した。しかし結果は僅差でUDFが逃げ切り、アチュタンナンダン州首相は辞任を表明、州政権が交代することとなった。なお、インド人民党はここでも議席を獲得できなかったが、一部選挙区では三つ巴の接戦にまで持ちこみ、次につながる結果となった。

東部・アッサム州議会議員選挙(定数126、小選挙区制)では州与党の国民会議派が勢力を伸ばし、単独過半数の議席を獲得した。地域政党やインド人民党は勢力を伸ばしきれなかった。ゴゴイ州首相は続投の見通しだが、国民会議派がこれまで組んできたボドランド人民戦線との連立を解消するかが注目される。

南部・プドゥチェリー(旧名ポンディシェリー)連邦直轄領(準州に相当)議会議員選挙(定数30、小選挙区制)では国民会議派を離党したランガスワミ前直轄領首相が新地域政党を結成し全インド・アンナ・ドラヴィダ進歩同盟と提携して勝利、返り咲く見通し。

今回の5州・地域議会選挙では全体として各州レベルでの地域政党を軸とする野党が勝利する結果が目立った。また共産系政党が大敗するいっぽう、ヒンズー右派のインド人民党も地域政党との連携を欠いた結果として議席をほとんど獲得できず、北インドを地盤とする同党の全インド規模での支持拡大に大きな課題を残すこととなった。今回、州政権を獲得したトリナムール会議派(西ベンガル州)、全インド・アンナ・ドラヴィダ進歩同盟(タミルナドゥ州)は共に民主社会主義的・中道的な主張を持つ地域政党だが、中道という以上に各地元州の権益を代表する政党としての側面が強く、両党とも連邦政治レベルでは主張を通すために国民会議派・インド人民党の連邦2大政党のあいだを渡り歩いた経緯がある。

なお投票率は70%から80%にのぼり、各州有権者の関心はかなり高かった。
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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