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2010-05-14

【フィリピン】大統領選・議会上下両院選で民社/社民主義、社会自由主義勢力が伸張

10日の投票日から開票が続いているフィリピンの総選挙(大統領選、副大統領選、上院選、下院選、その他地方選を同時に実施)で、同時選による膨大な開票作業のため正式な開票結果はまだ出ていないが、民社/社民主義あるいは社会自由主義を掲げる中道左派的な候補者が大きく伸ばすこととなった。

大統領選においては、1986年に故マルコス元大統領を追放した「エドサ革命」(ピープルパワー革命)の立役者だった故コラソン・アキノ元大統領(2009年死去)の長男、ベニグノ・”ノイノイ”・アキノ上院議員(自由党。自由主義インター加盟政党だが、中道左派・社会自由主義的な傾向を指摘される)が他候補を引き離し、当選を確実にしている。アキノ次期大統領はアロヨ現政権の汚職体質を批判し政治浄化を主張、他候補を突き放した。ただマルコス時代に暗殺された父と、民主化革命の立役者だった母という両親の威光・イメージで支持を伸ばした面もあり、国内経済の回復・成長や財政健全化など取り組むべき課題においては政治・行政手腕に未知数の面もある。しかし対立候補のうちビリヤール前上院議長(保守系の国民党)やテオドロ前国防相(中道右派系でアロヨ与党のラカス・カンビ・キリスト教イスラム教民主主義)は敗北を宣言したものの、2001年の「ピープルパワー2」で大統領の座を追われ今回、返り咲きを期してきたエストラダ前大統領(フィリピン大衆党)は2位につけている上、法廷闘争なども示唆しておりまだ敗北を認めていない。

大統領選とは切り離して独自に選挙される副大統領選においては、ビナイ・マカティ市長(フィリピン民主党=ラバン、社会民主主義的な傾向もある中道左派政党)がロハス上院議員(自由党、故ロハス元大統領の孫)を接戦で制する見通し。なおビナイ候補はエストラダ前大統領陣営の副大統領候補として立候補したが、正副大統領候補で明暗を分けることとなった。

上院選(全国区制、定数24・任期6年、3年ごとに半数12名を改選、完全連記式)は開票作業に時間がかかっているが、故マルコス元大統領の長男フェルディナンド・マルコスJr.やエンリレ元国防相(エドサ革命の立役者の一人だが、後に保守派に転じる)、サンチャゴ元土地改革相などが票を集めている。ただし現時点の結果を見る限り、自由党の候補が次々と「共倒れ」になるなど、大統領・副大統領選と違って中道・中道左派的な勢力は苦戦している。

下院選(定数286・任期3年、うち229議席は小選挙区制、57議席は全国区政党名簿…比例代表ではない…により選出)では汚職疑惑にゆれるアロヨ現大統領が下院に立候補して当選を確実にした(不逮捕特権狙いという噂もある)ほか、故マルコス大統領のイメルダ夫人が当選を確実にした。全体的にはアロヨ与党の中道右派、ラカス=カンビ=キリスト教イスラム教民主主義が第1勢力を、民族主義人民連合と国民党の保守系選挙連合が第2勢力を、それぞれ確保した。第3勢力には自由党が続いた。

自由党やフィリピン民主党=ラバンは大統領選・副大統領選で伸ばした割には上下両院とも議会選では伸び悩み、エストラダ前大統領派の大衆党など並んでリーダーのイメージやカリスマに頼り、党の足腰というべき組織的基盤が弱い体質が表れる結果となった。このため今後の政局や議会運営などで妥協を強いられる場面も多くなると予想される。なお開票が遅れているが、アクバヤン市民行動党(社会主義インター諮問政党)も下院全国区で議席を獲得するとみられる(同党は大統領選ではベニグノ・”ノイノイ”・アキノ上院議員を支援した)。
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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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