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2013-07-31

【パキスタン】新大統領選出、ザルダリ大統領退任へ

30日、パキスタンで大統領選挙(上下両院議員および4州議会議員による間接選挙)が行われ、フセイン・シンド州元知事が有効投票の8割以上、432票を集め当選を果たした。

フセイン元知事は72歳。シャリフ首相が率いるパキスタン・ムスリム連盟ナワズ・シャリフ派(PML-N)の副総裁で、シンド州都のカラチで繊維業を営む実業家としても知られる。パキスタンの大統領はパキスタン人民党(PPP、社会主義インター加盟政党)の前政権期に憲法が改正され権限が大きく首相に移されていたが、これまでザルダリ大統領はPPP党首(共同総裁)を兼ねていたため同党を通じて議会のコントロールが可能で、憲法に規定される以上の影響力を行使していた。しかしPPPが総選挙を経て首相ポストに次いで大統領ポストも失ったことで、パキスタンでは完全にシャリフ首相が実権を握る議院内閣制が確立されることとなった(ただし上院ではなおPPPとアワミ民族党の両世俗派の前政権党が多数を占めている)。フセイン新大統領は基本的にシャリフ首相の意向に沿った、名誉職的国家元首として振る舞うとみられる。またシンド州はPPPの地盤であり、PML-Nの勢力は弱いことから、同州知事の経験者を大統領に据えることでPML-Nのシンド州での勢力拡大を狙っているとする見方もある。

なお野党第1党のPPPは選挙が1週間前倒しされたことに反発して投票をボイコットし、ザルダリ大統領も立候補しなかったため、対立候補は野党第2党でクリケットの国民的英雄であるイムラン・カーン党首が率いるパキスタン正義運動(PTI)のアハマド元最高裁判事のみとなった。同元判事はPTI下院議員とPTIの勢力が強いカイバル・パクトゥンクワ州議会から支持されたものの、77票にとどまった。
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2013-07-31

【北キプロス】議会選で共和トルコ党が勝利

28日、地中海東部のキプロス島北半部を実効支配する北キプロス・トルコ共和国(ただしトルコ以外に国家承認している国はない)で議会選(定数50、5%阻止条項つき比例代表制)が行われ、最大野党の共和トルコ党(社会主義インター加盟政党)が議席を伸ばして第1党となった。しかし過半数には及ばなかった。

今回の選挙では保守系のエロール大統領(国民統一党)とクチュック首相が進める緊縮財政策への批判が高まり、クチュック首相への不信任案が可決されたことによって実施された。このため暫定政権を構成した共和トルコ党、民主党、共同民主党の旧野党優位の選挙戦となり、共和トルコ党が第1党に復帰することとなった。今後はこのまま野党3党が連立を組む可能性が高い。

しかしエロール大統領は2015年まで任期を残している上、半大統領制の同国ではこうした場合は議会が支える首相と大統領が対立することもあり、トルコの支援に頼る同国の財政事情や停滞する南側のキプロス共和国(ギリシャ系)との統合問題などの難局に対し、不安定な情勢が続くこととなる(共和トルコ党は南北統一派だが、民主党も含めた保守政党には慎重論が根強い)。

詳しい選挙結果は次の通り(カッコ内は前回比)。

共和トルコ党 21(+6)
国民統一党 14(-12)
民主党 12(+7)
共同民主党 3(+1)

共和トルコ党 公式サイト(トルコ語)
http://www.ctp-bg.org/

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2013-07-29

【カンボジア】人民党が政権維持も後退

28日、カンボジアで下院総選挙(定数123、比例代表制)が行われ、実質的にフン・セン首相が指導する与党・カンボジア人民党(旧カンプチア人民革命党=親ベトナム・旧ソ連派共産党の後継政党。人民革命党期は日本共産党と友好関係にあった)が自身の集計によると議席を減らしながら勝利を飾った。しかし今回、合流結成後に総選挙初参加となる最大野党・カンボジア救国党が議席を急増させ、得票率では人民党に迫った。さらに救国党は不正選挙を訴えて選挙結果の受け入れを拒否しており、今後の混乱も予想される。

カンボジア人民党はフン・セン首相のほか、ヘン・サムリン下院議長(ベトナムの支援でクメール・ルージュ=ポル・ポト派と内戦を繰り広げた人民革命党期の元国家元首で、現在は名誉職的存在)、チア・シム上院議長の三頭体制を採っており(なお3名とも軍の「元帥」の階級を持つ。現在、民主主義国の軍隊に「元帥」は多くない)、マルクス・レーニン主義を放棄した後は民主社会主義的な主張を掲げるが(社会主義インターには加盟していない)、実際は反ベトナム感情の強いカンボジアでフン・セン首相の親ベトナム的な政策を強引に推し進め、全国的に張り巡らした行政組織・自治体を動員して政権を支えるための一党優位政党という性格が強かった。しかし今回総選挙を前にして昨年、汚職批判を掲げる最有力野党のサム・レンシー党(旧クメール国民党)と人権党が合併して自由主義的な救国党を結成しサム・レンシー氏が党首に就任、さらに政治的な訴追により国外亡命を余儀なくされていた同党首が今月に入ってシハモニ国王から恩赦を受けて帰国、同党首の総選挙への立候補は認められなかったものの、これへの批判もあって逆に救国党に勢いが出ていた。

現在のところ判明している結果によると人民党は67議席(23議席減)、救国党は56議席(前回はサム・レンシー党26議席、人権党3議席で都合27議席増)を獲得。さらに得票比では5%未満の接戦となった。なお王党派の「独立・中立・平和・協力のカンボジアのための民族統一戦線」(フンシンペック)ほか第三勢力以下の政党は州単位のやや細かい比例代表制のため議席を得られず、特にフンシンペックは内戦終結後、初めて議席を失った(なおサム・レンシー党首および旧サム・レンシー党はもともとはフンシンペックから分裂した)。これによりフン・セン首相は過去28年間維持してきた首相ポストの続投(第二首相時代も含む)が確実となっている。しかし先述したとおり救国党は大規模な有権者の水増しや投票妨害による不正選挙の可能性が強いと指摘して選挙結果の受け入れを拒んでおり、フン・セン首相が正式に再任されるまで波乱に満ちた、紆余曲折のある政局が予想される。

カンボジア人民党 公式サイト(クメール語)
http://www.cpp.org.kh/

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追記:30日に獲得議席および議席増減などを一部訂正。

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2013-07-28

【韓国】社会主義政党が再編

ここのところ韓国の社会主義政党に党名・方針変更の動きが相次ぎ、各党の路線の違いが鮮明になった。これまで韓国では「進歩」を党名に冠する政党が乱立し、有権者に混乱を生んでいたが、これが解消されることとなる。

まず統合進歩党の党内紛争に端を発し、党内右派(中道左派)が分裂したのちに大統領選挙などで民主党と協調してきた進歩正義党は21日、盧武鉉政権で大統領府(青瓦台)スポークスマンを務め、後に国民参与党で最高委員となった千皓宣を党代表に選出、さらに党名から「進歩」を取り去り「正義党」に変更した。党名変更においては「社会民主党」などの案も党内派閥「社会民主主義フォーラム」を中心に有力だったが、最終的に過半数をわずかに超える代議員の賛成で「正義党」に落ち着いた。千皓宣新代表はラジオのインタビューに党の路線を「社会民主主義的な要求とヨーロッパ福祉国家の経験を積極的に受け入れていく」と明言し、さらに北朝鮮の3代世襲について「当然、それは民主主義社会では容認されない」と拒否的な姿勢を見せた。また安全保障関係の式典にも参加することを明らかにしている。

いっぽう同じく統合進歩党の前身である民主労働党の親北朝鮮路線を批判して5年前に分裂したものの、その後国会での議席を失い、議会外野党に転落している(地方議会では議席を有している)進歩新党は、これまで左派の小政党である社会党と統合するなどしていたが、同じ21日に「労働党」に改称した。当初、執行部は環境社会主義的な路線を前面に押し出す「緑色社会労働党」への改名をめざしていたが、旧社会党系の代議員が同意せず、結局は労働党の名で合意することとなった。同党は共産主義ではないものの、ポスト冷戦期の価値観を反映しフェミニズム、エコロジー、マイノリティを重視し「社会的所有」を強調する社会主義を打ち出し、社会民主主義や福祉国家論とは距離を置くことをにじませた。

これにより韓国の社会主義政党は、社会民主主義を鮮明にし市場経済と民主主義に基づく福祉国家をめざす、いわば「右派」(中道左派)の正義党、21世紀的な社会主義ビジョンを打ち出すなど「冷戦後新左翼」的な色彩もある「中間派」(左翼)の労働党、それに北朝鮮核実験への抗議決議をボイコットするなど「従北」(親北朝鮮)路線と左翼民族主義をますます強める「左派」(左翼強硬派)の統合進歩党(進歩党)に三分されることになった。さらに中道の民主党にも穏健派労組のナショナルセンターである韓国労総が加わっており、民主社会主義色がある。これまで韓国の左翼・社会主義勢力は「進歩勢力」と呼ばれることが多かったが、今回の「正義党」「労働党」の旗揚げは、その韓国において「進歩」という言葉が(日本での「革新」と同じように)色あせてしまい、一部の勢力のものになってしまったことを示すともいえる。

正義党 公式サイト(韓国語)
http://www.justice21.org

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2013-07-16

【ブータン】総選挙で人民民主党が勝利、政権交代

13日、インド東部と中国にはさまれたヒマラヤの仏教国ブータンで2度目の国民議会(下院)総選挙(定数47、小選挙区制)が行われた。民主化以前からの旧政権色の強い政治家・ティンレー首相が率いて前回総選挙で圧勝した保守派のブータン調和党(平和と繁栄党、高徳党などの訳もある)が予想に反して敗れ、中道左派リベラルもしくは社会民主主義色を指摘される人民民主党が32議席を制し、政権交代を確実とした。調和党は15議席にとどまった。前回は調和党45、人民民主党はわずか2(約3分の1を投票したが小選挙区制に阻まれた)だったので、議会は大きく変わることとなる。これに従い、トブゲ人民民主党党首が新首相となる見通し。
ブータン下院の選挙はまず各政党参加の国民投票による予備選挙を行い、上位2党が小選挙区制による本選挙に候補者を立てられる。したがって、各小選挙区の候補者は必ず2名となる。予備選挙では調和党が優勢で、人民民主党以外に第3勢力の進出も目立ったが、本選までに調和党がブータンの独自性を強調する立場から対中接近策を採ったのに対し、これまでブータンに絶大な影響力を有してきた隣国インドがガスの値上げなど経済圧力を掛け、親インド的な面もある人民民主党を実質的に側面から支援した。これによりティンレー調和党政権への批判が急速に拡大、人民民主党の逆転勝利につなげた。
この経緯から、トブゲ次期首相はブータンとインドの協調によって経済発展や社会福祉の向上、ほかに公約とした脱中央集権化、地方分権の推進を実施に移すと見られる。

人民民主党 公式サイト(英語)#国語のゾンカ語(チベット語系)ではない
http://pdp.bt/

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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