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2013-01-30

【ヨルダン】複数政党選挙が50年ぶりに行われる

23日、中東でイスラエルとシリアに隣接するヨルダンで総選挙が行われた。これまで政治においてムハンマドから続く名門ハシミテ王家の力が強く、議会はほとんど王党派無所属で占められ国王の諮問・翼賛機関的な役割しか果たしていなかったが、今回から独立した選挙委員会が導入され、また政党の存在を前提とする比例代表制が一部導入されるなど、大きな変化が見られた。なお今回選挙される下院の定数は140、うち比例区27、女性留保議席15、残り98は小選挙区制で選出された。
新制度のため開票作業は慎重に行われ、約1週間を要したが、国王アブドラ2世を支持する事実上の与党勢力が圧倒多数を占めることとなった。

しかしムスリム同胞団の影響を受けたイスラム原理主義右派の有力政党・イスラム行動戦線は「比例区が不十分」としてボイコットを表明している。また小選挙区が都市部より農村部に重い議席配分となっていることにも批判があり、地元部族の代表的な候補者に有利とされている。それでも候補者の一部はイスラム原理主義系とみられる。

政党別の選挙結果は報じられていないが、地方部族の指導者、国王を支持する王党派、企業ビジネス経営者層が圧倒多数を占めた。左翼民主党(社会主義インター加盟政党)などのアラブ民族主義・アラブ社会主義者および無所属で立候補したイスラム原理主義者などの野党勢力は合計で約30議席を獲得したとみられる。また経営者出身議員の一部も政府に批判的とされる。今後はパレスチナ問題を抱えるイスラエルとの関係改善、および隣国シリアでの内戦への対応など、山積する課題にどう取り組むのかが注目される。

なお投票率は約56%と報じられた。
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2013-01-28

【チェコ】大統領選決選でゼマン元首相が勝利

中欧チェコで25・26の両日、大統領選挙の決選投票が行われた。かつて社会民主党政権を率いたゼマン元首相と中道右派「TOP09」(伝統・責任・繁栄09、の意味)党首のシュヴァルツェンベルク外相(第一副首相を兼任)による一騎打ちとなったが、11・12の両日に行われた第1回投票でトップだったゼマン元首相が55%弱の得票で逃げ切り、勝利を収めた。

チェコでは今回退任する保守系のクラウス大統領に欧州懐疑主義的な言動が目立ち、物議を醸すことが多かったが、ゼマン元首相は親欧州連合(EU)的な路線で知られ、これまでのチェコの外交路線に軌道修正がなされるとみられる。もっともシュヴァルツェンベルク外相も親EU路線であるため、決選投票ではこの点は大きな争点とはならず、むしろ外相の所属する中道右派連立政権が欧州債務危機への対策として推進してきた緊縮財政路線への是非が問われ、民主社会主義的な野党の代表として社会的弱者の救済に力点を置いたゼマン元首相に支持が集まる結果となった。なおゼマン元首相は現在は社民党を離党しており、自派からなる「ゼマン派市民権党」の党首となっている。この他、決選投票では名門貴族出身で自らも第二次世界大戦後に共産党政権から逃れて亡命していたシュヴァルツェンベルク外相が、テレビ討論において戦後のドイツ系住民追放を戦争犯罪視する発言を行い、いわゆる「ベネシュ布告」の正当性にまで及ぶ論議を呼んだ一幕もあった。

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2013-01-23

【イスラエル】総選挙で右派与党辛勝、中道系・労働党も伸長

22日、イスラエルでクネセト(国会)の総選挙(定数120、比例代表制)が行われた。これまでと同様、軍人票の開票が後回しになるため結果はまだ確定していないが、ネタニヤフ首相を支える与党の右派政党連合「リクード=我が家イスラエル」が議席を後退させながらも第1会派となることが確実となった。しかし労働党を含めた中道系の2党が大きく伸ばす結果ともなった。

今回選挙では保守のリクードと強硬右派の「我が家イスラエル」が統一名簿を組み、宗教・極右シオニストが結集した「ユダヤ人の家」とも選挙協力を行ったが、統一名簿は「ユダヤ人の家」が躍進した分を含めても後退する結果となった。
いっぽう元テレビキャスターのラピド氏が中間層支援を掲げて旗揚げした中道リベラルシオニズムの新党イェシュ・アティド(「未来がある」の意味)は事前予測を上回る大躍進を果たして一挙に第2党となり、女性のヤヒモビッチ党首の下で経済問題を中心に党勢を回復させた労働シオニズムの労働党(社会主義インター加盟政党)とともに次期政権の枠組みにおいて重要な役割を演じることが確実となった(イェシュ・アティド、労働党の両党も選挙協力を行った)。
またシオニズム最左派でもうひとつの社会主義インター加盟政党メレツも議席を倍化させ、同党が選挙協力を組んだリヴニ元外相や労働党離党者によるパレスチナ和平推進派の中道新党ハトヌア(「運動」の意味)とともに無視できない位置を占めることとなった。セファルディム(中東系ユダヤ人)を基盤とするユダヤ教超正統派(超正統派はシオニズムではない)のシャスは同じく超正統派のユダヤ・トーラー連合(この党はアシュケナジムと呼ばれる欧米系ユダヤ人を支持基盤とする)と組んで引き続き大きな位置を占めることとなった。
ほかに反シオニズムのアラブ系左翼連合ハダシュ(「平和と平等のための民主戦線」。共産党ほかで構成)とバラド(国民民主連合)による選挙協力も従来通り一定の議席を確保し、同じアラブ系でもイスラム原理主義右派の色彩が濃い統一アラブリストとタール(アラブ刷新運動)の統一名簿も議席を確保した。
リヴニ元外相が離脱したカディマはモファズ元国防相を先頭に戦ったが議席のほとんどを失い、2%阻止条項ぎりぎりまで後退する壊滅的敗北となった。その他の政党は議席を獲得できない見通し。なお労働党から分裂したバラク元首相が率いた中道シオニストの「独立」は選挙前に立候補を撤回、バラク氏も政界引退を表明している。

この結果を受けて、ネタニヤフ首相も勝利宣言のなかで「幅広い連立」に言及せざるを得なかった。予想では右派・極右および宗教政党がすべて連携した場合でも過半数の61議席に達するかは微妙となっている。ただイスラエルではアラブ系政党を連立に含めないことが慣例となっており、それに従えばリクードを外した連立政権が成立する可能性もまずない。従ってネタニヤフ首相の続投が濃厚だが、核兵器開発疑惑に揺れるイランへの攻撃も辞さず、パレスチナ和平にも消極的など強硬な外交姿勢で知られる同首相の路線が今回の選挙結果および交渉や和平を視野に入れる米オバマ政権の圧力の板挟みにあい、軌道変更を強いられる可能性は高いともみられる。

現在のところ報じられている選挙結果は次のとおり(最終結果ではない。カッコ内は前回比だが、参考)。

リクード=我が家イスラエル 31(-11)
イェシュ・アティド 19(新党)
労働党 15(+2)#「独立」の分裂により選挙前は8議席まで減らしていた
シャス 11(±0)
ユダヤ人の家 11(+4)
ユダヤ・トーラー連合 7(+2)
ハトヌア 6(新党)
メレツ 6(+3)
統一アラブリスト=タール 5(+1)
ハダシュ 4(±0)
バラド 3(±0)
カディマ 2(-26)

労働党 公式サイト(ヘブライ語)
http://www.havoda.org.il/
メレツ 公式サイト(ヘブライ語)
http://meretz.org.il/

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2013-01-21

【ドイツ】ニーダーザクセン州議選で社民党・緑の党が勝利し政権交代

20日、北ドイツのニーダーザクセン州で州議選(定数137、小選挙区比例代表併用制)が行われ、野党の社会民主党(SPD、社会主義インター加盟政党)および緑の党(Grüne)がマカリスター州首相が率いる中道右派連立与党・キリスト教民主同盟(CDU、保守中道)および自由民主党(FDP、中道リベラル)との激戦を制し、政権交代を確実にした。

今回の州議選は今年9月までに予定される連邦議会選挙のゆくえを占う前哨戦と位置づけられ、各党が力を入れていた。CDUは連邦大統領に転出(その後に辞任)したヴルフ前州首相の後を引き継いだ若手のマカリスター州首相(英国との二重国籍)を先頭に中道右派政権維持を図ったが、事前に連立相手のFDPが5%条項を割り込み全議席を失う可能性が報じられ、その場合は政権を失うことが確実となるため、苦戦を強いられていた。いっぽうSPDは州都ハノーファーのワイル市長を州首相候補として州議選に臨んだが「望ましい州首相」としてはマカリスター州首相に大差をつけられるなど一歩伸び悩むとも見られていた。しかし投票日においては事前予測に反してFDPが急伸したが、比例代表においてCDUより回った票が多かったとみられ、肝心のCDUが大幅な落ち込みとなった。いっぽうSPDは票を伸ばしたが、FDPと同じく比例代表で緑の党に回った票が多く、両党で1議席差のぎりぎりながら過半数を占めることとなった。この結果、ワイル市長が州首相に就任する見通し。なお左翼党(Linke)は5%条項を下回り、前回選挙で獲得した全議席を失った。前回州議選後に名簿に登載し当選した共産党員が旧東独やその秘密警察シュタージを執拗に支持する発言をした舌禍に悩まされた左翼党は小選挙区と比例代表の獲得票にほとんど差がなく、支持に広がりが欠けることが浮き彫りになった。またこれまで各州議選で躍進してきた海賊党(Piraten)は2%強の得票にとどまり、勢いに陰りをみせた。

連邦レベルでCDUとFDPの中道右派連立政権を率いるメルケル連邦首相(CDU)は、CDUの党大会を先月にハノーファーで開催するなど力を入れていたが、今回の州議選によってその再選戦略には黄信号が灯ることとなった。またFDPのレスラー党首(連邦経済技術相)は事前予測に反して善戦したものの党首辞任を表明し、FDPとしても連邦議会選挙にむけた態勢立て直しを行うこととなった。いっぽう勝利したSPDだが緑の党の善戦によりなお州議会では第2党にとどまっており、連邦首相候補であるシュタインブリュック前財務相の舌禍などにより党勢が伸び悩む一面もみせることとなった。総体としては明確な勝者は唯一、議席を大幅に伸ばし第3党に躍り出た緑の党のみだともいえる。それでも元ニーダーザクセン州首相でもあるガブリエルSPD党首は混乱時においてはよい結果と述べるなど、強気の姿勢を崩していない(なおガブリエル党首は03年にSPDの州首相として惨敗を喫している)。

各党の獲得議席は次のとおり(カッコ内は前回比。前回は当選者152名)。

キリスト教民主同盟(CDU)54(-14)
社会民主党(SPD)49(+1)
緑の党(Grüne)20(+8)
自由民主党(FDP)14(+1)
左翼党(Linke)0(-11)

ドイツ社会民主党 公式サイト(ドイツ語)
http://www.spd.de/

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2013-01-14

【チェコ】大統領選は中道左右両派の決選投票へ

チェコで11・12の両日、大統領選挙の第1回投票が行われた。保守系現職のクラウス大統領(元首相)が退任するため新人どうしの激戦となったが、かつて社会民主党政権を率いたゼマン元首相が約24%を獲得し1位、中道右派「TOP09」(伝統・責任・繁栄09、の意味)党首のシュヴァルツェンベルク外相(第一副首相を兼任)が事前予想を覆して約23%で2位となり、両者が25・26の両日に行われる決選投票に駒を進めることとなった。なおチェコの大統領はこれまで間接選挙で選ばれており、直接選挙となるのは今回が初めて。

ゼマン元首相は社会民主党の党首として当時のクラウス中道右派政権との協定で下院議長を務めた後、98年から02年まで首相を務めた人物だが、03年に大統領選挙に敗れた後、07年に当時のパロウベク党首(前年まで首相で、のち離党)との対立により離党して「ゼマン派市民権党」を創設し、今回は同党から立候補した。いっぽうシュヴァルツェンベルク外相は中世から続き神聖ローマ帝国では伯領を有した名門貴族で、共産党政権時代はオーストリアに亡命していた経歴を持つ。他に09年から翌年まで暫定政権を率いた無党派でユダヤ系のフィシェル前首相、社会民主党のディーンストビール副党首(上院議員)がともに約16%を獲得し追いすがったが及ばなかった。最大与党・市民民主党のソボトカ前上院議長は中道保守票をまとめられず、またネチャス現首相を擁する同党が大統領の直接選挙に必ずしも積極的でなかったこともあり、3%に満たなかった。他に日系のオカムラ上院議員も立候補をめざしたが、有権者の署名に無効のものが多かったとして選挙管理委員会から却下されている。また直接選挙導入に反対した共産党は候補者を擁立しなかった。

議院内閣制の下で首相が行政の実権を握るチェコでは、大統領は本来は名誉職的な国家元首だが、前述のとおり今回から直接選挙に変更となり、環境保護(特に地球温暖化)懐疑論者やネオリベラル経済学者としても知られる知られるクラウス大統領がこれまで主に欧州懐疑主義的な立場から拒否権を多用し議論を呼んだこともあって、その権限は憲法制度の運用や新大統領の振る舞い次第では今後拡大され、やや半大統領制に近づくとも予想される。なお投票率は6割を超えた。

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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