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2007-09-19

【ギリシャ】中道右派政権継続、全ギリシャ社会主義運動及ばず

16日に投票が行われたギリシャ総選挙(定数300、3%阻止条項および第1党優遇プレミアム付き比例代表制)で、コスタス・カラマンリス首相率いる中道右派与党・新民主主義党(ND)が42%弱の得票で第1党となり、プレミアム分を含めて152議席を獲得して過半数を制し政権継続を確実にした。社会主義インター加盟政党でもある中道左派野党・全ギリシャ社会主義運動(PASOK)は前回に引き続きゲオルギオス・パパンドレウ党首(80年代に政権を担った故アンドレアス・パパンドレウ元首相の子息)を立て、頻発する山火事への対応の不手際など防災・安全問題を軸に与党を猛追したものの約38%と一歩及ばず、政権を逃すこととなった(102議席)。
なお今回の選挙では共産・左翼系の2政党が引き続き議席を獲得した他、強硬保守でEU懐疑派の政党が初議席を獲得し注目された。これらの政党の存在のため2大政党とも過半数を獲得できず複雑な連立交渉に陥ることが懸念されていたが(ギリシャは89年から90年に連立交渉の失敗による政治混乱が続き、約1年間に3度の総選挙を繰り返したことがある)、NDがぎりぎり過半数を獲得したことにより、その危機は去ることとなった。

選挙結果は次のとおり(カッコ内は得票率と前回比)。

新民主主義党(ND) 152(41.9%、-13)
全ギリシャ社会主義運動(PASOK) 102(38.1%、-15)
ギリシャ共産党(KKE) 22(8.1%、+10)
急進左翼連合(SYRIZA) 14(5.0%、+8)
民衆正統集会(LAOS) 10(3.8%、+10)

全ギリシャ社会主義運動公式サイト(ギリシャ語)
http://www.pasok.gr/

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80年代には社会主義インターに左翼的な立場から加盟しないなど故パパンドレウ元首相のカリスマ的な指導の下で独自の左派ナショナリズム路線を採っていたPASOKですが、96年の元首相の死去後はシミティス前首相の下で大きく穏健化しました。しかし、その分だけNDとの差が見えにくくなったことも否めず、それが強硬保守政党の議席獲得につながったとも考えられます。
ところでND政権のカラマンリス首相も50年代から70年代に国王や軍政と対峙しつつ文民政権を担った故コンスタンディノス・カラマンリス元首相(のち大統領…名誉職的元首)の甥。カラマンリス家とパパンドレウ家、政界の名門たる両家に王制廃止や軍事政権が絡んできたギリシャ政治はまさに「現代史」そのもの。「歴史」を感じさせますね。
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2007-09-17

【グアテマラ】大統領・議会選で穏健左派が躍進

9日に投票が行われたグアテマラの総選挙(大統領と議会選挙が同時に行われる)で、大統領選挙では中道左派・国民希望同盟(UNE)のアルバロ・コロン候補が28%を獲得し1位となった。しかし過半数の獲得はならず、24%弱を獲得したオットー・ぺレス候補(中道系・愛国党候補)とのあいだで決選投票に臨むこととなった。また92年ノーベル平和賞の女性受賞者、リゴベルタ・メンチュ候補は3%ほどの得票にとどまった。
いっぽう議会選(定数158、比例代表制)でも国民希望同盟は躍進して16議席増の48議席を獲得、第1党となる勢いだ。第2党は中道リベラルの大国民同盟(37議席)、第3党は大国民同盟から離れ大統領選にぺレス候補を擁立した愛国党(30議席)、第4党は強硬保守のグアテマラ共和戦線(15議席)となった。共和戦線はもと軍事政権の流れを汲むが、今回は約3分の2にあたる28議席を減らす大敗となり、左右とも穏健派に向いた有権者の投票行動が鮮明となった。
国民希望同盟は社会主義インター加盟政党ではないが「社会民主主義および社会派クリスチャンの政党」と称している。

国民希望同盟公式サイト(スペイン語)
http://www.une.org.gt/
2007-09-09

【モロッコ】社民勢力が後退

7日に行われたモロッコ下院総選挙(325議席、中選挙区比例代表制?)の結果、民主社会主義を掲げ前回総選挙で第1党に躍り出て与党連合に参加した人民勢力社会主義同盟(USFP、社会主義インター加盟政党)が14議席を失い36議席に後退。穏健保守・王党派で連立与党のイスティクラル党(独立党)が4議席増の52議席を獲得し第1党となった。穏健イスラム主義を掲げる公正発展党(トルコの公正発展党をモデルにしている)は汚職批判などで支持を広げていたが、ゲリマンダリング的な選挙区変更などの影響もあり5議席増の47議席にとどまった。いっぽう中道リベラルの人民運動が16議席増の43議席、同じく中道リベラルの立憲同盟が11議席増の27議席と躍進した。

小政党が乱立するモロッコでは、ある程度の発展度を見せている途上国ではありがちな官僚・伝統支配層・軍部・経済界・知識層などのエリート層(モロッコでは「マフゼン」という)による非公式な支配が根を張り、王室も含めて社会の安定装置として機能している現実がある。イスティクラル党は実質上、この「マフゼン」が議会をまとめるための政党と考えられるので、今後も同党と近代主義派による非イスラム主義連立が予想される。

人民勢力社会主義同盟公式サイト(仏語)
http://www.usfp.ma/

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2007-09-06

【ジャマイカ】中道左派・人民国家党政権が敗れる

ハリケーンの影響で3日に投票が延期されていたジャマイカで下院総選挙(全60議席、小選挙区制)が行われ、初の女性首相となったシンプソン・ミラー党首の率いる民主社会主義政党・人民国家党(PNP、社会主義インター加盟政党)が28議席の獲得に止まって敗れ、保守系のジャマイカ労働党(JLP)が32議席と過半数を制して第1党となり、政権交代が確実な情勢となった。しかし両党の票差は3千票にも満たない僅差だった。今後、ゴールディング労働党党首の首相就任が確実視される。
なおジャマイカ労働党は保守的な労働組合を基盤とする政党だが、名称から受ける印象とは異なり社会主義政党ではない。またジャマイカは国の規模の割には2院制を採用しているが、上院は総督、首相、野党指導者がそれぞれ任命する方式となっている。

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2007-09-03

【パキスタン】ブット元首相、亡命先から帰国へ

社会主義インター加盟政党でイスラム社会主義を掲げるパキスタン人民党(PPP)総裁でありながら、政治的意図も絡んだ汚職容疑で海外逃避を余儀なくされていたベナジル・ブット元首相が今月、8年ぶりに亡命先の英国から帰国する見通しとなった。
議会での地盤が弱いムシャラフ大統領と一定の協定を結び、外交安保および国政の基本方針を担う大統領職にムシャラフ氏を残す代わりに、ブット氏は現在のところ表向きは否定するものの主に内政全般を担当する首相職に就くことを想定している模様だが、現憲法では首相職への3期目の就任は違憲とされており、また現在ムシャラフ与党とされる穏健保守派のパキスタン・ムスリム連盟カイディアザム派(国父ジンナーを意味する。PML-Q)から異論が噴出するなど、憲法改正の実現も不透明な状況だ。またムシャラフ大統領の陸軍参謀長からの退任も、議会や政党以上に軍の掌握が重要なパキスタン政界においては大きな不確定要素とされる。

なおブット元首相は在任時、PPPが比較的世俗的な政党であるにもかかわらず、アフガニスタンでのタリバン勢力の興隆を影から支えたともいわれており、父親を処刑された悲劇の女性政治家イメージを用いながら老獪な政治手腕を有する政治家である。
いっぽうムシャラフ大統領のもうひとりの政敵であるシャリフ元首相に対しては厳しい追及姿勢を崩しておらず、ブット元首相への柔軟な対応とは好対照を見せている。

パキスタン人民党公式サイト(英語)
http://www.ppp.org.pk/index.html
#パキスタンはインド・ムスリムの言語であるウルドゥー語を国語と
 しているが、最大の話者人口はインドとまたがるパンジャブ語であり、
 結果として現在も公共の場面では公用語の地位を持つ英語が使われる
 場合が多い。

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プロフィール

西形公一

Author:西形公一
もと「民社ゆーす」(旧民社党全国青年部系)事務局長。昔は漫画と法律のことなどをやっていましたが、その後にインド・ネパール・タイなど熱帯アジアの国ぐにとパシュミナを軸とする小口貿易やNPO、研究活動など人とのつながりなどの縁ができて、今に至っています。写真は夕刻のゴア(インド)にて。

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